台座制作が始まりました!
皆さん、こんにちは。 メグラスガーデンナゴヤ ガーデンオブジェ愛知芸大 プロジェクトチームのオブジェデザイナーの並木久矩です。
今回は、作品制作と同時進行で進んで行く「台座制作」の内容をご紹介します!
台座の主な材料はセメントとなります。よく皆さんが見る道路はコンクリートというものが敷かれていますが、セメントはそこから大きな砂利を取り除いたものです。
コンクリートの歴史は古代文明まで遡ることができるそうで、古代エジプトなどでは建築材料として使っていたとのことです。意外と古くからあるんですね!
セメントで台座の大体の形を作り、表面に装飾を施していきますが、その装飾に使用する陶片を今回は制作しました。
当初は、「メグラスガーデン ナゴヤ」の周辺の川などで採取できる陶片を使用する予定で、回収するため各所車を運転して回りました。
予想はしていたのですが、和物の陶片が多く、その1日を通して、この陶片を使うことによって現在制作しているステンレスや銅板作品が持つ「普遍性」や「永続性」といった要素から芯がぶれてしまうのではないかと感じ、苦渋の決断でしたが、和物の陶片を使用することをやめることにしました。
しかし、その採取の中で拾った砂や貝殻などは使っていきたいと思いますので、もしかしたら白くキラッと光るものがあれば、陶片が自然の力で細かく砕かれたものの可能性はあります。
是非、注意深くご覧になっていただけたら幸いです。
また、その帰りの足で粘土屋さんへ行き、現地(常滑周辺)で取れる粘土2種を購入し、私自身で陶片を作ることに少しだけシフトチェンジをしましたので、台座の見所は当初のような素敵なものになるはずだと考えています。
制作と聞くと、彫刻刀で木を掘っていたり、ヤスリで石を磨いたり、鉄を溶接したりなど、目に見える物だけになってしまいがちですが、現地視察に行き実際に土や木に触れ空気を吸い私自身の体で体感することも大事な制作の一部となると考えています。
時間がどうしてもかかってしまい、遠回りをしているようですが、嘘のない制作をすることが何よりも大事なことだと信じています。
今後も、作品について、目に見えない部分なども含め、さまざまな側面から皆さんにご紹介していきたいと思います。
次回の投稿もぜひ楽しみにしていてください!